2014年8月20日水曜日

合格者最低点とそこに隠されている力

 美大入試は実技と学科の合計点で合否を判定します。毎年大学が公表する「合格者最低点」がその名が示す通り合否の分かれ目になります。よって「あと3点足りなかった・・・」とか「危なかった〜ギリギリだった・・・」とか入試の成績が開示されるとわかる仕組みです。
点数で評価をされる訳ですから、現実的にあと3点をどこで採らなければならないか、という捉え方が当然できる一方で、最低ラインを上回る点を得る為にはそれ相応の経験を積んでいないと採れないレベルに設定してある、とも言えるのです。

それ相応の経験とは?

ものづくりの基礎体力を身に付けているのか、という事だと思います。
体力あるのか?と。
ここで言う体力とは身体能力的なものではなく、「一つのことをやり続けられる力」という意味です。
「美大は研究するための機関。手取り足取り教える訳ではない。自分で考え自分で探し、自ら実行するクリエイターとしての基礎体力が身に付いているのか?」と。
作品作りのほとんどは上手くいかないことが大半です。でも、それでもできた時、上手くいった時の充実感を味わいたくて試行錯誤するものです。そしてそれが面白さです。
4月初旬に入学式を終え、次の週にはもう終電で家に帰えらなければ課題が終わらないという忙しい専攻がいくつもあります。
「すっごい忙しい!!でも、、、、すっごく楽しい!!!!」という人は受験期にしっかりと基礎体力を付けた人でしょう。
大学がつまらないという人は在学中に付け治さなければなりません。

ハマ美は予備校なのであと3点をどう採るかを考えますが、受験するみなさんは、受験を超えた将来へ向けての資質が既に問われていると考えた方がいいでしょう。

だって大学合格が目的ではないんですからね。

たった3点。されど3点。