2014年7月15日火曜日

鉛筆デッサン(手のデッサン)プロセス

 夏の宿題のヒントにでもと思って、手のデッサンの制作プロセスを紹介します。
前回お伝えしたプロセスは合格再現のプロセスでしたが、今回の作品は通常授業中に記録したものです。(ちなみに作者は多摩美術大学プロダクトデザイン専攻合格者です。)
課題は「箱を持つ両手」という出題でした。
さあ、スタート!

多摩美プロダクトデザイン:鉛筆デッサンプロセス
まずは描き出しです。全体に大きく手を進めていくのがポイントです。描き易い方の手から・・・みたいに進めていてはダメですよ。なぜならこの段階で構図、プロポーションなどをチェックしなければならないからです。1時間以内にここまで進めたいですね。

多摩美プロダクトデザイン:鉛筆デッサンプロセス
構図やプロポーションに大きな問題が無ければ徐々に描き進めましょう!明るさ暗さを意識して大きな調子の秩序を捉まえていきます。<左>
同時にものの固有色の違いに手をつけ始めました。<右>

多摩美プロダクトデザイン:鉛筆デッサンプロセス
ちょっと勇気がいりますが、完成のイメージに近づける為に思い切って調子を置いていますね。どこかでこのような仕掛けをする必要があります。また、コントラストだけではなく、指標となるような描写も加わり始めています。

多摩美プロダクトデザイン:鉛筆デッサンプロセス
どんどん加筆します。この段階まで来るとちょっと楽しい!(笑)<左>
絵の状態を常に見なが進めます。
完成〜〜〜〜〜〜〜!<右>

多摩美プロダクトデザイン:鉛筆デッサンプロセス
ちょっと荒れていた調子もピタッとおさまって完成度が上がりましたね!
時間が経つにつれどんどんと情報量(観察量)が増す良いデッサンです。
作者の力量を感じますね!

いきなり描写力がつく事はありませんが、進め方はすぐにでも改善する事ができます。描き出し1時間ぐらいの仕事内容を、このプロセスと比較してみて下さいね。上達の秘訣です!